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対峙するオオユビアカベンケイとアシハラガニ
■オオユビアカベンケイから学んだこと■
オオユビアカベンケイ。何と長ったらしい名前であろうか。
明らかにこのカニはこの長い名前のお陰で知名度が低い(のだと思う)。
別に、珍種稀種の類ではないにも拘らず、
こんな名前では、よほどのカニ好きでもないかぎり覚えてもらえない。
ユビアカベンケイに似ていて、少し大きいからオオを付けた・・・。
センスも何もないではないか!
このカニはクシテガニと呼ばれることもあるが、
その方が、よっぽどすっきりとしていて覚えやすい。
子供の頃、家族で河口へシジミ狩りに行ったりすると、
付近のアシ原には、夥しい数のカニが蠢いていた。
黒いカニ、赤いカニ、小さいの、大きいの。
黒いのはクロベンケイ。赤いのは当時はアカテガニだとずっと思っていたのだが、
図鑑によるとベンケイガニであった。
ここでは他に、季節によってはアシハラガニも見られたが、
何度行ってもいるのはその3種だけ。
図鑑で見ると、他にもいろいろなベンケイガニが出ていて、どれも「河口付近に多い」とある。
なのに何故、ここには3種類しかいないのか?
近くの別の川のアシ原へも行ってみたが、結果は同じだった。
僕は勝手に、この地方には、他の種類はいないのだと、自己満足的に結論付けた。
そんな僕がオオユビアカベンケイに出会ったのは、つい最近の事である。
出会った場所は、ベンケイガニのいるアシ原よりもずっと下流の、
もう目の前が海というところだった。
オオユビアカ達は、干潟の脇の捨石の護岸の周りに群れていた。
この地方にいないわけではなかったのだ。
そこには、アシハラガニはいたが、クロベンケイやベンケイガニの姿はなかった。
ベンケイガニ類なら、みんな同じようなところにいるのだと思い込んでいたのだが、
カニ達は、それぞれ好みの場所(塩分濃度?)に棲み分けていたのだ。
考えてみたら、当たり前の事であった。
その後、他にも同じ川で何種かのカニ達に会うことができたが、この事はそのきっかけとなった。
オオユビアカベンケイは、そんな事を僕に気付かせてくれたカニである。
珍しいカニでなくっても、知名度がなくってもいいではないか。
誰が何といおうが、僕はこのカニが一番好きなのだ。
オオユビアカベンケイ、万歳!!
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