汽水産テナガエビ類





オオテナガエビ
オオテナガエビ(沖縄島河川産、12月)

オオテナガエビ

海域汽下汽上淡水陸上

沖縄島で確認しました。
河川汽水域で見られ、昼間は石の下などに潜んでいるようですが、 夜間、ミナミテナガエビとともに出てきていました。
第2胸脚(鋏脚)は左右非対称で、どちらか一方が大きくなり、大きい方の鋏の根元部分には毛が生えています。
飼育下の観察では、この大きい方の鋏を失った場合、次の脱皮で再生しますが、 今度はもう1方の鋏が大きくなります。
汽水性のテナガエビであり、淡水域までは上がらないと思われます。



頭部。
(沖縄島河川産、12月)


上面。
(沖縄島河川産、12月)




テナガエビ
テナガエビ♂(伊勢湾流入河川産、6月)

テナガエビ

海域汽下汽上淡水陸上
両側回遊性/淡水性

本州においては、最も大きくなり、またよく見られるテナガエビ類です。
河口から中流域まで、満遍なく見られ、基本的には幼生は一旦海に降り、再び川を遡って成長する両側回遊性のエビですが、 河口付近の汽水域に長く留まるものや、琵琶湖などでは陸封された個体群も見る事ができます。
夏の夜、河口周辺では懐中電灯片手に専用の網でテナガエビを採る人の姿をよくみかけますし、 釣りで採集する事もできます。
他のテナガエビ類同様に、唐揚げなどにすると、とても美味しく食べられます。



上面。
(伊勢湾流入河川、6月)




ミナミテナガエビ
ミナミテナガエビ(紀伊半島河川産、9月)

ミナミテナガエビ

海域汽下汽上淡水陸上
両側回遊性

西日本から南西諸島でよく見られるテナガエビの仲間です。
汽水域から中流まで幅広くみられ、本土ではテナガエビとよく混生しているようです。
一番長い足(第2胸脚)のハサミ部分の毛が多ければテナガエビ、殆ど生えていなければミナミテナガだそうなのですが、 前述のように、本州南部や四国では生息域が重なるために、雌や小さい個体をフィールドで見分けるのは難しいといわれています。
テナガエビ同様に夜間非常に活発に活動します。



上面。
(紀伊半島汽水域、9月)


上面。
(紀伊半島汽水域、9月)


上面。
(紀伊半島汽水域、6月)


上面。
(紀伊半島汽水域、6月)


♂個体側面。
(紀伊半島汽水域、6月)


♂正面。
(紀伊半島汽水域、6月)




スジエビモドキ
スジエビモドキ(伊勢湾沿岸汽水域産、6月)

スジエビモドキ

海域汽下汽上淡水陸上

干潟や潟湖、運河など、やや濃い目の汽水域や淡水の影響のある内湾などに多くみられる種類です。
スジエビによく似ていますが、やや小さく、触角も長い印象があります。
また腹部の下の方をまっすぐに横切る黒帯がある事で他種と見分けられます。
多い場所では、護岸一面にびっしりと付いている事もあります。



河口には多いです。
(紀伊半島河川産、1月)


よく泳ぎます。
(紀伊半島河川産、1月)




ユビナガスジエビ
ユビナガスジエビ(伊勢湾沿岸汽水域産、9月)

ユビナガスジエビ

海域汽下汽上淡水陸上

スジエビモドキと同じような環境に生息しているようです。
一見テナガエビに似ていますが、第2胸脚は長くならず、やや体色が黒いようです。
河口干潟の転石の周囲などには多く見られました。





オガサワラコテナガエビ
オガサワラコテナガエビ(小笠原河川産、1月)

オガサワラコテナガエビ

海域汽下汽上淡水陸上
両側回遊性

小笠原で見られました。
河川下流部に生息し、汽水域の上限付近の抽水植物の根元付近に多くの個体がいました。
体の割に非常に長い触角を持っています。





sunenaga
イッテンコテナガエビ(西表島汽水域産、7月)

イッテンコテナガエビ

海域汽下汽上淡水陸上

南西諸島の汽水域ではよくみられるエビです。
ちょうど本土でスジエビモドキがいるような場所でよくみることができます。
このような透明のエビはいくつかありますが、尻尾の付け根に小さな黒点があり、 これで見分ける事ができます。



抱卵していた。
西表島汽水域産、7月)




次へ

甲殻類の部屋に戻る